過熱水蒸気とは?
過熱水蒸気とは、100℃以上に加熱した気体状態の”水”のことです。
この高温の水蒸気を使って対象物を乾燥したり、殺菌したり焼成します。
過熱水蒸気の特徴は、通常の熱風が「対流伝熱」だけで熱を伝えるのに対し、「凝縮伝熱」「輻射伝熱」「対流伝熱」の併せ技で熱を伝えることにあります。
このため、熱風と比べて、熱を伝える効率が極めて高いのです。
また、処理室が水分子で満たされますので、低酸素状態で対象物が処理される、という特徴があります。
当社の過熱水蒸気装置の特徴
当社の過熱水蒸気装置は、独自の方式を採用しており、他装置に比べて次のような特徴があります。
項目 | 弊社装置 | 熱風乾燥炉 | 一般の過熱水蒸気装置 |
---|---|---|---|
イオン交換装置 | 不要 | 不要 | スケール防止のため必要 |
101℃飽和蒸気発生器 | 不要 | 不要 | 大きなボイラーが必要 |
過熱水蒸気(質) | 60%は水蒸気、残りはN2,CO2 | 無 | 100%水蒸気 |
装置始動時間 | 約20分 | 約5分 | 約30分 |
水 | 必要な量の水蒸気を水から瞬時に作る | - | ボイラー内に熱湯を溜める等、余分な処置が必要 |
熱エネルギー効率 | 燃焼エネルギーのほとんどを過熱水蒸気生産に使う | - | 飽和蒸気製造と、過熱水蒸気製造の熱源が別でコストの高い電気を使う場合が多い |
装置価格 | 安い | - | 高い |
ランニングコスト | 安い | - | 高い |
維持管理費 | 安い | 高い | 高い |
装置の大きさ | |||
処理時間 | 短い | 長い | 短い |
殺菌性 | ◎(熱+赤外線) | △(乾燥状態で熱) | 〇(熱) |
澱粉アルファ化 | 〇 | ? | 〇 |
過熱水蒸気装置ラインナップ
当社は、過熱水蒸気発生エンジンとして、処理量に応じて、大型、中型、小型の3タイプを用意しています。
また、ご使用の目的に応じて、キルン式、縦型落下式、ベルトコンベア式、棚式などの処理方法をご提案いたします。
【過熱水蒸気発生装置】
型式 | 大型装置 SHS-10L |
中型装置 SHS-5M |
小型装置 SHS-3S |
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熱量 | 10万kcal (開発中) | 5万kcal | 3万kcal |
寸法 | W000×D000×H000 | W1100×D2035×H2200 | W770×D1120×H1550 |
電源 | 100V(50/60Hz) | ||
熱源 | LPガス | ||
使用温度 | 250℃~500℃ ※排気温度 | ||
最大蒸気量の温度帯 | 250℃~300℃ | ||
水ノズル数 | 4本 | ||
炉体の形状と断熱材 | 筒型/セラミックウール材 | ||
炉内の構造 | 3分割構造(燃焼/水蒸気発生/温度調整エリア) | ||
排気口径 | 100A | 90A | 90A |